とこれはどうしても夫人の方の関係と思わねばならない、ところで伊達かよ子の親戚のものですが、私の調べたところによると、その妹で一人今どこにいるか判らない女がいます。例の電話の一件といい、いろいろな事から考えて、今度の事件には女がかくれていると思われるのですが、伊達捷平の妻かよの妹が、姉の秘密を知つているとすれば、この女がまず怪しい」
「そうです。私にもそう思われぬことはありません」
 駿三は、藤枝がほんとうに自分の秘密を知りつくしているらしいようすを見て、もはやこれ以上かくしているのは無駄と思つたか、今度ははつきりと云つた。
「あなた、その女がどこにいるか判りませんか?」
 しかし駿三はこれには答えようともせず、急に坐りなおつた。
「藤枝先生、恐れ入りました。すべてが先生に判つている以上、もうかくしているのは、無駄だと思います。私の過去の秘密をここで全部物語りましよう。それについては是非お目にかけるべき品がありますから、それを取つて来ます。重要な書類があるのです」
「あなた自身でわざわざ行かれぬでも私が」
 木沢氏が、心配そうに口を出した。

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「いえ、私でなければ判らぬ
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