ていたことを知つたのです[#「宿命的な関係に立つていたことを知つたのです」に傍点]」
7
藤枝がここまで語つて来ると、ベッドの上に坐つていた秋川駿三は、もはやきくに堪えぬというように、手を振つて藤枝を黙らせようとした。はたで見ていても、ほんとうに気の毒らしいあわて方であつた。
木沢氏は、なりゆきが余り面白くないのでこれもちようど藤枝に注意しようとしているところであつた。
この様子を早くも見てとつて藤枝は制するように語りつづけた。
「秋川さん、御安心なさい。私はこれ以上、何も申し上げませんから。あんな惨劇、あれだけの犠牲を払つてもなおあなたが守ろうとする秘密を、私は決して軽率にも口に出すようなことはしますまい。ただ一言申し上げておきたいのは、この藤枝真太郎だけはこの秘密を十中八九完全に知り得たということです。そうして、私の知り得た所にして誤りなくんば、あなたは脅迫状が誰人《だれびと》によつて、何故にあなたに送られたかを知つていらつしやるはずである。そこです、私が今うかがつた用件は。ねえ秋川さん、あなたには脅迫状が誰から送られたか、全くあてがつきませんか」
駿三は一
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