が起るか判りませんよ」
木沢氏は暫く心の中でじつと考えている様子だつたがやがて決心がついたと見え、
「ではともかく御主人の様子をもう一度見て来ましよう。御主人の方でも会うという意思があつたらちよつと位話をなさつてもいいかも知れません。これは無理な注文ですが、なるべく興奮させないようにして頂きたいですね」
「それは充分注意します」
木沢氏は応接間を出て行つたがしばらくたつとまた戻つて来た。
「会うといつておられます。大変失礼だが、自分のへやに来てくれろということですが……」
「そちらがかまわなければ無論うかがいましよう」
木沢氏が先に立つて、われわれは階段を上つた。
とつつきの右側が主人の寝室である。
木沢氏はノックをしながら、
「藤枝さんが見えました」
と軽くいうと中から、
「どうぞこちらへ」
という主人の声がきこえた。
次の瞬間にドアが開いて藤枝と私は、木沢氏にみちびかれて秋川駿三の寝室にはいつた。
「どうか、そのまま、そのままで、どうか」
おき上ろうとしている駿三を見て、藤枝があわてて手を出してとめたが、駿三はちやんとベッドの上にすわつてしまつた。
「こんな所で大
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