に弁じて見て下さる、それがうれしいのです」
「じや何ですか。小川さんはひろ子さんがすきなんですね」
私は嬉しさの余り、感謝をはつきり云いすぎて年がいもなく赫くなつた。
「すきというのは別として、僕にはあの人が犯人だとは信じられんのです。ところが、藤枝の考えはどうも近頃そうでないらしいですが」
「藤枝君が?……すると氏の説ではひろ子が怪しいという……?」
何故か林田は非常に驚いた様子をしたが、急に笑い出して、
「小川さん、うそを云つちやいけませんよ」
3
「嘘? いや断じて……藤枝は真面目で云つたのです」
「じや小川さん、あなたが藤枝君に欺されているんですよ」
それ見ろ、林田だつて藤枝がまじめでひろ子を疑つているということを信じはしない。実際藤枝の最近の言動はノンセンスだ。
「彼は私には高橋警部のシーオリーに欠点があるなんて云つてるんですぜ。それでいていざとなると本人には反駁もせず、いやかえつて賛成したつていうんです」
私はそれからくどくどと藤枝の態度を難じはじめた。
林田は、眉をひそめてむずかしい顔をしてきいていたが、ややしばらくたつてから、
「そりや妙ですね
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