外仕方がないのではございませんか」
「ひろ子さん、しかし昨日はさだ子さんはずつと二階にいた筈ですよ」
「はい。はじめは伊達さんと、後では林田先生と」
「伊達君と話していたという場合が疑わしいと云われるのですな」
「無論でございます。しかし、ねえ先生、林田先生と妹が話していたということについて、何か妙なことにお気がつきません」
 私は愕然とした。昨日同じようなことを藤枝が私に云つたではないか、私は彼が何と考えるか、全身を耳にして待ちもうけた。
「妙なこと? さあ……」
「こういうことでございますの。第二の事件がおこりました時、あの二十日の夜、やはり妹は林田先生と二人で二階におりました。そうして昨日やはりまた二人で二階に居りました。いいかえればあの二人がさだ子の部屋にいる時、いつも恐ろしい事件が起つているではございませんか」

      7

「そうです。そうです。その通りです」
 藤枝が突然大きな声で云つた。
「ねえ先生、これはどう考えたらよいでございましよう」
「ひろ子さん、あなたはどう思いますか」
 藤枝は、非常にムキになつて訊ねている。
「一言で申せば、林田先生が何かの理由でさだ
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