すぐ殺されたとすれば、この三人の中には断じて犯人はいないことになる」
「おい君、この三人なんて僕まで嫌疑者の中にはいるのかい」
「そうさ。こんな妙な事件では僕は一おう誰でも疑うよ。疑わなけりやならない。夕《ゆう》六時頃伊達とさだ子がやつて来た。この時初江がいまだ生きていたかどうかそれは判らん。伊達を送つて林田とさだ子が外に出る。まもなく戻つて来たから君ら四人が又応接間にいたわけだ。この時伊達がどう帰つたかは判らない。次に林田とさだ子が二階に上つている。これは君の言によるとむしろひろ子が二人を追いやつたらしい。あとには二人差し向いで君とひろ子が音楽の話をしていた。これが約二十分かかつたというから、君がひろ子嬢と楽しい時間をすごした終りは六時二十分頃ということになる。それから君はひろ子と二人で庭に出ている。妙な話をし出して結局六時四十分まで君ら二人は庭にいた。するといつの間にか、伊達が二階に現れた。ひろ子が君の所を去つて約二、三分して、二階の三人は下りようとした。その途端だつたね、君がひろ子の叫び声をきいたのは」
「うん、その通りだ」
「するとだ、初江は五時半すぎから六時四十分頃の間に、ち
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