まり新聞記者と同じことだな。あなたに撃退されちや困るが」
「御冗談で……」
愛想よく、笹田執事は二人を残して出て行つたが、暫くすると、ひろ子が部屋にはいつて来た。
「先生、あの昨夜犯人が捕まつたそうでございますね」
「ええ、どうして御承知ですか」
「さつき林田先生がおいでになつた時、そんなことを承りました。先生はこれから警察に行くんだとおつしやつてでした」
「私は今牛込警察署でゆうべ捕まつた男というのに会つて来たんですよ」
「まあ! そうして犯人は白状致しまして?」
ひろ子は美しい目を大きく輝かした。
「御当家の庭に外から飛び込んだということはたしかに本人も認めています。何でも佐田やす子の情夫だつたというので、やす子にあいに来たというのです。しかし、駿太郎君を殺したことは勿論、やす子を殺したおぼえもない、とこう云つていますよ」
「で、先生のお考えは?」
ひろ子はさぐるように藤枝を見つめた。
「私の考え? その男、早川辰吉についてですか」
「はい」
「さあ、そりやその男が殺人犯人かも知れないし、そうでないかも知れない、と今の処そういうよりほかはありませんな」
「でも、佐田やす子の情
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