ゆくえ》が判りませぬ。
十一月なかば頃まで探しましたが何処へ行つたのかさつぱり見当がつきません。それで十一月になつてから、再び大阪に戻つたのです。彼女の逃げた相手の男の手懸りさえあれば、勿論何とかなるのですが、てんでその相手さえ判らないのです。
大阪に戻つて恥を忍んで一時叔父を訪ねましたが、叔父は全く相手にしてくれません。それで私は、又労働をしたり色々なことをしながら大阪中を探しまわりました。
昨年中大阪におりましたが、元のつとめ先のシュワルツエ・カッツエという家の、他の女給の話から彼女が東京に行つているようなことをちらとききましたので、旅費を工面すると早速上京いたしました。それが今年の一月のことであります。
東京は広い上に、何分私ははじめての所なのでどこをどう探していいかさつぱり判りませぬ。銀座のバーを片つ端からたずねようと思つても、金がなくては表からはいるわけにも行かず、その間私は新聞を売つたり何かして云うに云われぬ苦心をいたしました、女一人の為に馬鹿な話ですが、私は全く夢中だつたのです。
でも、一心というものはおそろしいもので先月はじめに、渋谷の方で、彼女の姿らしいもの
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