と四*の結果にすぎない者が、
七と四の中に始終《しじゅう》もだえているのか?
千度ならず言うように酒をのむがいい、
一度行ったら二度と帰らぬ旅路だ。

  (30)[#「(30)」は縦中横]

土を型に入れてつくられた身なのだ、
あらましの罪けがれは土から来たのだ。
これ以上よくなれとて出来ない相談だ、
自分をこんな風につくった主が悪いのだ。

  (31)[#「(31)」は縦中横]

礼堂《マスジッド》*のともしび、火殿《ケネシト》*のけむりがなんだ。
天国の報い、地獄の責めがなんだ。
見よ、天の書を、創世の主は
あることはみんな初発《はつ》の日に書いたんだ。

  (32)[#「(32)」は縦中横]

宇宙の真理は不可知なのに、なあ、
そんなに心を労してなんの甲斐《かい》があるか?
身を天命にまかして心の悩みはすてよ、
ふりかかった筆のはこび*はどうせ避《さ》けられないや。

  33[#「33」は縦中横]

天に声してわが耳もとに囁《ささや》くよう――
 ひためぐるこのさだめを誰が知っていよう?
 このめぐりが自由になるものなら、
 われさきにその目まぐるしさを逃《のが》れたろう
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