じゃ》の黒髪《くろかみ》をどれだけ
地の底の小筥《こばこ》に入れたのか?
25[#「25」は縦中横]
神のように宇宙が自由に出来たらよかったろうに、
そうしたらこんな宇宙は砕きすてたろうに。
何でも心のままになる自由な宇宙を
別に新しくつくり出したろうに。
[#改丁]
[#ページの左右中央]
太初《はじめ》のさだめ
[#改丁]
26[#「26」は縦中横]
あることはみんな天《そら》の書に記されて、
人の所業《しわざ》を書き入れる筆もくたびれて*、
さだめは太初《はじめ》からすっかりさだまっているのに、
何になるかよ、悲しんだとてつとめたとて!
27[#「27」は縦中横]
まかせぬものは昼と命の短さ、
まかせぬものに心よせるな。
われも君も、人の掌《て》の中の蝋《ろう》に似《に》て、
思いのままに弄《もてあそ》ばれるばかりだ。
28[#「28」は縦中横]
嘆きのほかに何もない宇宙! お前は、
追い立てるのになぜ連れて来たのか?
まだ来ぬ旅人も酌《く》む酒の苦さを知ったら、
誰がこんな宿へなど来るものか!
29[#「29」は縦中横]
おお、七
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