――金牛星、
地の底にはまた大地を担《にな》う牛*もいるし、
さあ、理性の目を開き二頭の牛の
上下にいる驢馬《ろば》の一群を見るがよい。
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生きのなやみ
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16[#「16」は縦中横]
今日こそわが青春はめぐって来た!
酒をのもうよ、それがこの身の幸だ。
たとえ苦くても、君、とがめるな。
苦いのが道理、それが自分の命だ。
17[#「17」は縦中横]
思いどおりになったなら来はしなかった。
思いどおりになるものなら誰《た》が行くものか?
この荒家《あばらや》に来ず、行かず、住まずだったら、
ああ、それこそどんなによかったろうか!
18[#「18」は縦中横]
来ては行くだけでなんの甲斐《かい》があろう?
この玉の緒の切れ目はいったいどこであろう?
罪もなく輪廻《りんね》の環《わ》の中につながれ、
身を燃やして灰《はい》となる煙はどこであろう?
19[#「19」は縦中横]
ああ、空《むな》しくも齢《よわい》をかさねたものよ、
いまに大空の利鎌《とがま》が首を掻《か》くよ。
いたましや、助けてくれ、この命を、
の
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