十五夜お月さん
野口雨情
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)海山《うみやま》
|:ルビの付いていない漢字とルビの付く漢字の境の記号
(例)提灯|消《け》え
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、底本のページと行数)
(例)※[#「虫+車」、第3水準1−91−55、22−上−3]
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蜀黍畑
お背戸の 親なし
はね釣瓶
海山《うみやま》 千里に
風が吹く
蜀黍《もろこし》畑も
日が暮れた
鶏 さがしに
往かないか。
螢の提灯
螢の提灯光つてる
ぴかん ぴかん光つてる
早くみんなで追つかけよう
螢の提灯考へた
ぴかん ぴかん考へた
早く提灯とつちまい
螢の提灯|消《け》えちやつた
つーん つーん消えちやつた
早く蝋燭見せてやれ。
豊作唄
山椒《さんしよ》 山椒の木で
雀が啼いた
足で 山椒踏んで
山椒の木で啼いた
豆も 小豆も
莢《さや》から はしる
麦も 小麦も
みな たれさがる
山椒 山椒の木で
雀が啼いた
山椒 山椒踏んで
山椒の木で啼い
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