た
日傘
わかれた 母《かか》さん
日傘《ひがらがさ》
物言うて くだされ
日傘
お背戸に 風吹く
篠籔は
烏に 喰はれた
烏瓜《すひかづら》
母さん わたしも
日傘
物言うて くだされ
日傘
九官鳥
九官鳥に
君が代唄はせよう
「千代に八千代」に
唄はせよう
鸚鵡《あうむ》に
君が代唄はせよう
「巖《いはほ》となりて」と
唄はせよう
わたしも
君が代唄ひませう
「レ・ド・レ・ミ・
ソ・ミ・レ」と
唄ひませう。
信田の籔
お背戸の お背戸の
赤|蜻蛉《とんぼ》
狐の お噺《はなし》
聞かせませう
糸機《いとはた》 七年
織りました
信田《しのだ》の 狐は
親狐
信田の お背戸の
ふるさとで
子供に こがれた
親狐
お背戸の お背戸の
赤蜻蛉
明日《あした》も お籔に
来てとまれ。
虹の橋
あつちの町と
こつちの町と
太鼓橋かけた
赤い草履《ぞんぞ》はいて
みんなで渡らう
あの子も 渡れ
この子も 渡れ
仲よく渡れ
虹の橋 高いぞ
手手ひいて渡れ。
人形屋
人形屋の
小母《をば》さん
髪《かんか》結つてた
元結《もとゆひ》で
前へ
次へ
全18ページ中2ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
野口 雨情 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング