女眞種族の同源傳説
内藤湖南
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)契《せつ》の母が
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)合蘇※[#「肄」の「聿」に代えて「欠」、第3水準1−86−31]
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)別れ/\になつて
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
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滿洲の各種族の中で、古くは金國を形作り、後には清朝を出した所の女眞族は、或説には既に唐の初頃から現れて居ると云ひ、或説には五代に始めて知れたとも云はれてゐる。要するに其の種族の事情が分明になるやうになつたのは、契丹との接觸から起つたのであつて、契丹即ち遼の時代には、女眞種族を大體三通りに分けてあつた。一つは生女眞[#「生女眞」に傍点]、一つは熟女眞[#「熟女眞」に傍点]で、今一つは非生非熟女眞[#「非生非熟女眞」に傍点]である。文獻通考、大金國志或は契丹國志などによると、生女眞といふのは、即ち契丹種族に化せられぬ所の、在來の風俗を守つて
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