イロ工夫シテ、翌日カラ登城サセテタラ、大御番ニナッタ、ソノ親父ガ悦ンデ、一生コノ恩ハ忘レヌト云ッタガ、後年イロイロオレヲホメオッタ」
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この辺は例の世話好きが現われて、相当に善事を致してもいるようだが、本来、しっかりした観念があってやるわけではないから、忽《たちま》ち生地が現われて、ついに兄たちと大喧嘩をおっぱじめる。
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「此暮ニ松坂三右衛門ガ越後ヘ行ク故、三男ノ正之助ト云ウヲ気遣ウ故ニ、オレガ異見ヲシテ、供ニ連レテ行ケト云ッタラ、聞済マシテ連レテ行クツモリニナッタラ、正之助ヘ供先ノコトヲイロイロト教エテ、御代官ノ侍ハ支配ヘ行クト金ニナルカラ、ソノ心得ヲヨク含メテヤッタガ、嬉シガッタ、彼地ヨリ帰ルト礼ヲスルト云ウカラ、ソノ約束デ別レタガ、検見中心得ノコトモ有ルカラ、ソレヲ手紙ニ書イテ送ッタガ、フト取落シタガ、兄ガ拾ッテ持ッテ帰ッテ大兄ヘ見セテ、イロイロオレヲ悪ク云ッタカラ、大兄ガ立腹シテ、オレヲ呼ビニヨコシタ」
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何を云ったか、若い者によくない知恵をつけたのだろう。二人の兄が立腹するのも無理はなかろう。
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