一度尋ネテヤッタラ、オマエノ異見ヲ聞カヌ故ニコウナッタガ、ドウゾ家ハ助ケタイモノダト云ッテ涙グンダカラ、カアイソウダカラ、段々ト葉山ガ始末ヲ聞イテ、甲州ノ郡代ヘヤル手紙ノ下書ヲ書イテ、是ヲ甲州ヘ遣ワシテ、コウシロ、大方奇徳人ガダマッテハイヌマイ、五百ヤソコラハ出スダロウト教エテヤッタラ、キモヲツブシタ顔ヲシテ、早々甲州ヘ届ケタ、ソノ後マモナク六百両金ガ出来タカラ家ヲ立テタガ、今ハ三十俵三人扶持ダカラ困ッテイル、江戸ノカケヤニモ千五百両バカリ借ガアル故、三人扶持ハ向ケキリニナッテイル、ソレ故ニ子供ガ月々、今ニオレヲ尋ネテクレル、ソレカラトウトウシマイニハ小普請入リヲサセラレテ百日ノ閉門デ済ンダ、ソノ時ノ同役ノ井上五郎右衛門ハ、トウトウ改易《かいえき》ニナッタ、葉山モ江戸ノ構エヲ喰ッタヨ」
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 お代官になるもまたつらい哉《かな》だ!
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「岡野ヘ引越シテカラ段々脚気モヨクナッテ来タカラ、息子ガ九ツノ年御殿カラ下ゲタガ、本ノケイコニ三ツ目所ノ多羅尾七郎三郎ガ用人ノトコロヘヤッタガ、或日ケイコニ行ク道ニテ病犬《やまいぬ》ニ出合ッテ、キン玉ヲ喰ワレタガ
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