てところになると、これこれの文学がある、というところを、毛唐に見せてやりてえんでげすが、いかがなもんで……」
「そうするとつまり、日本中の芸者と女郎を集めて毛唐に見せてやりてえと、こういう目論見《もくろみ》か」
「いえ、どう致しまして、そんな浅はかなお安いんじゃござんせん、日本のあらゆる芸事という芸事の粋を集めて、これこの通りと言って、毛唐に見せてやりてえんで、芸娼院という名前は仮りに鐚がつけてみただけのものなんで――もっとしかるべき名前がありさえ致せば御変更のこと、苦しくがあせん。仕掛が大きいだけに、人選てやつが難儀でげして、まずあらゆる芸人という芸人の粋の粋なるもの百人を限って選り抜きの――なにも芸娼院と申したところで、芸妓と娼妓ばっかりを集めるという趣意ではがあせん、とりあえず、美術でげす、日本は古来、美を尚《たっと》ぶ国柄でげして、絵の方にはなかなか名人が出ました、御承知の通り……ところで、とりあえず狩野家の各派の家元を残らずメムバーに差加えます、それから、四条、丸山、南画、北画、浮世絵、町絵師の方のめぼしいところを引っこぬいて、これに加えます、拙が見たところでは、絵かきの方か
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