ると共に、袖をつらねて高台寺の伊東のところへ走ったが、それをそのまま受入れたのでは、高台寺組と新撰組が正面衝突になる、いや、高台寺組が新撰組へ公然宣戦布告ということになるから、さすがに伊東もそれは受入れない――投じて来た十名の者を諭《さと》して、諸君がそういう意志なら、僕のところへかけ込んで来るよりは、会津侯へ行ったらよかろう、何と言っても新撰組は会津が監督していることになるのだ、会津侯に向って、大義名分の理由により進退を決めるということを公明正大に申し述べて、立派に分離の手続を取るのがよろしい――こういうように伊東から諭されたので、それに従って会津侯へ請願書を出したが、会津でも扱いきれない。本来、新撰組は会津の監督とはいうものの、会津といえども、譜代といえども、新撰組に対しては監督というも名ばかりで、一目も二目も置いている、今の新撰組は厳然たる一大諸侯以上の存在である。そこで右の請願書を受取った会津の公用人は困ってしまって、これは当方の独断では取計らい兼ねるによって、一応近藤の方へも照会して、追って返事をするという挨拶であった――」
「そうだろうとも。会津といえども、宗家といえども、
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