新撰組は扱いきれない、譜代なら譜代のように、大藩といえども処分のしようはあるけれども、新撰組は本来、骨からの浪人だ」
「そこで、会津から改めて近藤の方に旨を通ずると、近藤の返事がこうだ、さようなお取上げは一切御無用に願いたい、これと申すも、伊東あたりが背後にいて糸を引いてのことと思うが、こういうことが続発した日には、新撰組の致命傷だ、何はともあれ、一同の者はひとまず隊へ立ちかえるようによくおさとしが願いたいと。そこで会津からこの旨を脱退組に申し伝えると、彼等はまたそういうことをいまさら承知するはずがない――では明日改めてということになって、十人が打揃《うちそろ》ってまた会津屋敷まで出かけることになって、その前に伊東に会って打合せをすると、伊東が言うことには、まあ今日は会津屋敷へ行くのは止せ、相手が一筋縄ではいかない奴だから、どんな計略をしてないともわからぬ、それにひっかかりに行くのは危険千万だ、と言って留めてみたが、十人組はきかない、なあに、向うは会津屋敷だ、そう無茶なこともすまい、と十人のうち茨木司を先に立てて、佐野、富田、中村の都合四人が代表ということで会津屋敷へ歩いて行った。とこ
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