まで平常通りに仕事をして、待機していてくれ給え。がん[#「がん」に傍点]君とやら、お使ご苦労――まあ、こっちへ来て足を洗って、飯でも食い給え」
 がんりき[#「がんりき」に傍点]は勝手が少し違うように思われてならない。青嵐の親分と言われたから、でっぷり肥った、長半纏《ながばんてん》を引っかけて、胴金入《どうがねい》りの凄いやつでも引提げながら悠々《ゆうゆう》と立ち出でるかと思うと、これは寺子屋の師匠そっくりの長身温和な浪人風――気分から、応対まで、すっかり当てが違って、がんりき[#「がんりき」に傍点]は、またしてもテレ加減を隠すことができない。案内されるままに足を洗って、客座敷へ通されて、本膳で飯を食わされた時に、存外|贅沢《ぜいたく》だなあと思いました。
 一方、本館《ほんやかた》へ現われた青嵐居士は、自分も羽織袴で両刀を帯している上に、直ちに王国中に向って触れを下して、総動員を命じました。

         二十七

 総動員をしたからといって、自分が留守師団を指揮して、これだけの手勢を以て、一揆《いっき》の大軍に当ろうとするものでないことはよくわかっています。
 いかに胆吹王国
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