いるのではござらぬぞ、畏《かしこ》くも禁裡または公儀へ、その折々の鳥類献納の御料地として、公儀より伏見奉行がお預りいたしている土地でござるぞ。その辺のことを御存じなき新撰組の方々でもござるまい、知って、而《しか》してわざとそれをなさるは言語道断である。守護職、並びに所司代へもお届けの上、屹度《きっと》処分いたす故、左様心得られたい」
 この申渡しに対しては、新撰組といえども抗議の申しようがなく、同道者に於て種々申しわけをしてようやく一時釈放ということになったが、まもなく横田は、その邸内へ侵入した暴漢のために殺されてしまった。
 警察と裁判の権威者に向ってさえこれである。国々の脱藩浮浪の徒の如きは、もとより眼中にない。池田屋騒動に於て、諸国浪士の精鋭を一網打尽し去ったことは誰も知っている。
 ことに残忍|悽愴《せいそう》を極めたのは、山陵衛士に転向したいわゆる高台寺組に対する、彼等の復讐ぶりの徹底的なことであった――それを書いていると長い。
 いずれにしても、新撰組の息のかかったものには、領主といえども、奉行といえども手がつけられない。
 さりとて、彼等といえども、必ずしも残忍のために残
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