ま逆にとって捻《ね》じ上げました。
「アイテテ、アイテテ」
よたとん[#「よたとん」に傍点]は非常に痛そうな面《かお》をしてもがく。五十嵐も、少々の痛みを与えてやるだけのつもりであったものですから、そのまま突き放すと、よたとん[#「よたとん」に傍点]がよろよろっとよろけました。
口ほどにもなく、あんまり弱腰だものですから、五十嵐もいたずら心が手伝って、つい弱腰をはたと蹴ると、よたとん[#「よたとん」に傍点]は、
「あっ!」
とひっくりかえると共に、急勾配になっていた草原を、俵を転がすようにころころと、とめどもなく転がり落ちて行くのです。
しかし、ここは落ちたところでカヤトのスロープで、千仭《せんじん》の谷へ転がるという危険はないから、笑って見ている。
坂本竜馬は、転がり落ちて行くよたとん[#「よたとん」に傍点]の姿を、憫笑《びんしょう》しながら言いました、
「とんだ剽軽者《ひょうきんもの》である、変な出しゃばりおやじもあったものだ、近藤勇の同郷人だと口走っていたようだが、世間には、自分の同郷人だと見ると、無暗に賞《ほ》め立て担ぎ上げて騒ぐ奴と、それから、今のおやじのように、ムキ
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