変な奴ではないか。
百六十五
三人の壮士も、全くこのよたとん[#「よたとん」に傍点]を変な奴だと思いながら、黙ってその形を見ていると、よたとん[#「よたとん」に傍点]先生は、例の阿弥陀様のするような、指で丸い形をこしらえて三人の前へつきつけて、繰返して言いました、
「みんな、コレでげすよ、これで買われて働いているお雇い壮士なんでげすよ。いいかね、今の徳川家には、ああいって人斬り商売をするような人体《にんてい》がないんでげす、ところで、命知らずの無頼者を、金で買い集めてやらせるんでげす。最初、新徴組が出来やした時には、一人前五十両のお仕度金が下され、それで都合五十人の命知らずを集めて、幕府の用心棒としたものでげす、一人頭に五十両、五十人で都合二千五百両――聞くところによりますと、目下は、その新徴組が新撰組となって、専《もっぱ》らその近藤勇に牛耳られているそうでげして、手下も三百人から集まっているそうでげすが、ああして乱暴を働いて、たんまり儲《もう》かるそうでげす。公方《くぼう》から下し置かれる内々の御褒美金てやつが、生やさしいものじゃげえせん、そこへ持って来て、月
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