に志願したり、強制したりする必要のない如く、当番がめぐり来《きた》れば、甘んじて奉仕しなければならないはずになっているのです。
 それをこの兵作は、自分に限って無理押しつけにでも押しつけられたもののように、不本意たっぷりの言い分ですから、お銀様は、そこにまた相当の事情がなければならないと思い、
「お前さん、亡くなった人を葬るために働くのは村の人のつとめの一つであり、またそのために精出して働くことが、亡くなった人の供養にもなるじゃありませんか、後生《ごしょう》の心持でおやりなさい」
 お銀様はこう言って、たしなめるような、励ますようなことを言いますと、兵作が、
「ところが奥様、今度の穴掘りに限って、村の人がみんないやが[#「いやが」に傍点]るんでございます。イヤが[#「イヤが」に傍点]るだけじゃございません、たれも穴を掘ってやり手がねえんでございます――といって、犬に食わせるわけにもいきませんから、兵作お前やってくれと言って、名主からわしに名指しで頼まれたんでございますがね、名主様のおっしゃることなら、兵作貴様これをやれ、と御命令でもやらなけりゃならねえですが、名主様から頼むように、わっ
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