す、人類が食うか食わぬかの問題でして……」
そこで、お雪ちゃんにも、関守氏が関心を置くことの仔細がよく呑込めました。
四十九
「まあ、お聞きなさい、お雪ちゃん、こういうわけなんです、事の起りと、それから騒動の及ぼすところの影響は……」
と前置きして、関守氏がこんなことを語り聞かせました、
「今度の検地は、江戸の御老中から差廻しの勘定役の出張ということですから、大がかりなものなんです、京都の町奉行からお達しがあって――すべての村々に於て、この際|如何《いか》ような願いの筋があろうとも聞き届けること罷《まか》り成らぬ、というお達しがあって、村々からそのお請書《うけしょ》を出させて置いての勘定役御出張なのです。そこで老中|派遣《はけん》の勘定役が、両代官を従えて出張してまいりましてな、郡村に亘《わた》って検地丈量の尺を入れたのでござるが、もとよりお上《かみ》のなさることだから、人民共に於て否《いな》やのあろうはずはないのでござるが、そのお上のなさるというのが、必ずしも一から十まで公平無私とのみは申されませんでな」
関守氏は煙管を炉辺でハタハタとはたいて、吸殻を転がし
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