の末に万乗の君がおかくれになりました、その赤間ヶ関の名は、ほとんど日本の国の終りのような響がいたします。でございますが、そこまで至り尽したところで、どうなりましょう。海を渡ればまた、四国、九州の新しい天地が開けます、有明の浜、不知火《しらぬい》の海、その名は歌のようにわたくしの魂の糸をかき鳴らしますけれども、現在そのところに至れば、わたくしの魂はずたずたに裂かれて、泣き崩折《くずお》るるよりほかはなかろうと思われます。それから先、海を越えて支那、朝鮮のことは申すもおろかでございます。さてそれならばいっそ安房《あわ》の国へ渡って、再び清澄のお山に登る、そこで心静かに、心耳《しんに》を澄ましてはどうかとおっしゃる、そのお言葉には、道理も、情愛もございます。まして、わたしが、唯一の幼な馴染《なじみ》であるところの、あの清澄の茂太郎も、今はまたその安房の国に帰っていることはたしかでございますから、お前のためには安房の国へ帰るのがいちばんよろしかろう、とおっしゃって下さる……それはまことに有難い仰せではございますが、私が、そもそもあの清澄のお寺を立ち出でました時の心をお察し下さいます方は、それが
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