っと遠くへひっぱって行き、その上へちょこなんと腰をかけたものです。
例によって、金椎《キンツイ》が出て来て茶煙草をすすめる。七兵衛はお辞儀をするばかり。
そこで七兵衛は、お松からの手紙を取り出して恭《うやうや》しく駒井に捧げる。
駒井は、その場で封をきって、サラサラと読み流し、
「よくわかりました、どうも御苦労でした。お前も、お松のいるところと同じ土地の人ですか」
「はい――二三里隔たっておりますが、まあ、同じ土地といったようなものでございます」
「いや、何かと、家の者共がお世話になります、拙者も子供のこと、お松のこと、絶えず気にかからないではないが、何を言うにも今は閑散の身で、かえって多忙なため、沙汰無しでいました、そのうち、あれを呼び寄せるか、こちらから使を出すか、どちらかせねばならぬと思っていたところでした」
「お松という子は、ふとした縁で、私が世話をして来たこともございますが、あれはたしかな子でございます、あれに預けてお置きなされば心配はございませんけれど、若様のためには親御様のお手許《てもと》で御養育なさるのが本当かと存じます」
「それも考えないではないが、今のところ、
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