いたって、食わして行けなけりゃあ、人間は死ぬだろう、生れたものに食べさせねえで殺すより、痛いも痒《かゆ》いも知らねえうちに、片づけてしまった方が、慈悲なんだとさ」
「かわいそうだなあ」
「かわいそうだって仕方がねえや。おいらなんぞも、家が貧乏なんだから、お母《っか》あが、間曳いてしまうつもりでいたのだが、おいらが生れるとニコニコと笑ったから、つい間曳く気になれなかったんだとさ」
「変だなあ、そんなに子供が邪魔になるなら、産まなけりゃいいにな」
「産まなけりゃいいったって、生れるのは仕方がねえや」
「産まねえようにできないのかなあ」
「うんこと同じだよ、出したい時には我慢ができないだろう」
「だって、子供を産むのは、お母あばかりだろう、うんこは誰だってするよ、どうかして、お母あに子を産ませないようにできないものか知ら」
「馬鹿、お母あに子を産ませないようになんぞできるものか」
「だって」
「くにい[#「くにい」に傍点]の家を見な、もう七人あるけれど、また始まったって言ってるぜ」
「どうして、お母あが、そんなに子を産みたがるんだろうな」
「自分じゃ、産みたがらなくったって、ひとりでに出て来
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