の呪われたる存在をつづけて行きます。
ただ、御当人だけが呪われたる生活にひたる分には、まだいいが、その個人生活が漸く甚《はなは》だしい暴虐として現われて来ることには、周囲としてほとんど堪えられぬことです。
父の伊太夫のこの娘に対する苦心、もてあましは、今に始まったことではないが、この際一つの悔いを追加したのは、この娘から、あの弁信という奇怪な小法師を取放してしまったことが、今になると、悔いても及ばぬ感じを起させました。
火事の混乱まぎれに、あの小坊主を冷遇して、出て行かせてしまったことは重大なる失策だ、とはじめて気がついたようです。ナゼならば、あの小坊主のいる間は、とにかく、お銀様は慰められていたようです。慰められないまでも、お伽《とぎ》として座右へ置いても、癇癪《かんしゃく》の種にはならなかったようです。そうしてあの小坊主も、あの娘に向って、思うことはずばずばおしゃべりをしていたようです。
あの小坊主去った後は、お銀様の傍へ寄りつくものがありません。
たまに、寄りつくものがあれば、有無《うむ》をいわせず、尾羽をむしり取られてしまいます。近づく者に多少の惨虐を加えて、若干の負
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