に大きかったことを感歎しているらしい。そこで、仏頂寺は兵馬を顧みて、
「宇津木君、君は諸国を廻って歩くが、これに匹敵するやつを見たかね」
「僕もまだ、華厳も、那智も、見ていないですからな」
「そうか」
そこで、この三人のうちの最も滝通は、丸山勇仙ということになる。
「ここにいては、滝壺がわからんからな、何とも言えないが、水の豪勢なことはたしかに華厳以上だ。華厳の滝は、うらから元まで、ちゃんと一目に見ることができるが、この滝はそうはいかない、高さのことは華厳に比して何とも言えないが、土地の言伝えでは三千尺あるといっている」
「三千尺」
「うむ」
「三百丈だな」
「左様」
「間に直すと……」
「五百間さ」
「五百間――一町を六十間にすると」
「八町と少し……だが、三千尺はうそ[#「うそ」に傍点]だろう、唐の李白《りはく》の算盤《そろばん》でもなければそうは割り出せない、常識から言ってみてな。三千尺といえば、山にしたところでかなり高い山だからなあ」
「李白は三千ということをよく言いたがる」
「とにかく三千尺としておいて、さて滝というものは、直立して目通りを見るものでもない、高所から俯して見
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