ざいます」
「なんだ――貴様が、当家の留守をあずかると申すか、これだけの屋台骨を、貴様のような間抜け一人で背負って行けるか」
と七人の異体の知れぬ豪傑のうちの一人が、与八に向って大喝《だいかつ》しました。
大きにお世話である。留守を預かろうが、預かるまいが、間が抜けていようと、間が塞《ふさ》がっていようと、お前たちの知ったことではない。宇治山田の米友ならば、二言《にごん》に及ばず、ここで啖呵《たんか》と素槍《すやり》の火花が散るべき場合だが、与八では根本的に問題にならない。といって、委細事情もわからぬ先に、こちらから、あやまってしまうべき筋でもないから、与八は、すっかり煙《けむ》にまかれて、
「はい」
と言ったなり、箒《ほうき》の柄をもちかえる気にもなりません。
しかし、七人の異体の知れぬ豪傑とても、ここで、奥の間めがけて乱入に及ぼうとするほどの無茶を演ずるつもりもないと見えて、
「ほんとうに主人はいないか」
「ええ、ほんとうに留守でございます」
「実際、貴様が留守を預かっているのか」
「その通りでございます、わたしと、お松さんと、二人で……」
「では、仮りにそのほうを責任者とみな
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