らうことに慣れているから、それで、今もその伝で行こうとすると、
「おい、われわれどもは剣術を遣《つか》いに来たのではないぞ」
七人の者が、与八を取囲むようにしました。
「はい」
与八は、ぼんやりしました。いつもの客ならば、それで納得《なっとく》して帰るはずなのですが、これは剣術のために来たのではない――と言う以上には、何か別用があるに相違ない。それは、ちょっと今の与八には解《げ》せないことだと思いました。
「主人がいるか、主人がいるなら出せ」
「はい」
と与八は、七人の異体の知れぬ豪傑の面《かお》をパチクリと見ただけで、主人へ取次ごうともしないらしいから、七人の異体の知れぬ豪傑のうちの一人があせり出し、
「おい、主人がいるかと申すに。われわれどもが揃って、こうして主人に面会に参ったということを早く取次げ」
「はい」
与八は、やはり呆気《あっけ》に取られて、箒を斜めに持ったなりで、はかばかしい返事もしないし、取次ぎもしようとしないから、
「早く、主人に取次げと申すに。われわれどもが打揃って参ったことを、主人に取次いで参れ、参れ」
「はい……あの、皆々様、まことに済みませんでございま
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