神棚の前の御幣を持って来て、
「朝日権現は万物の親神……その御陽光天地に遍満し、一切の万物、光明温暖のうちに養い養われ、はぐくみ育てらる……」
と言って、二人の頭の上で、しきりにその御幣を振りかざしました。
この幣束《へいそく》で、お祓《はら》いをしてもらったのだか、祓い出されたのだか、二人はほどなく小屋の外へ出てしまいました。
「ごらん、お前があんまり陰気な顔をしているもんだから、あの神主様にまでばかにされてしまった」
といって、後家さんが浅吉をこづきました。浅吉はよろよろとして踏みとどまるところを、後ろから行って後家さんがまたこづきました。
「ホントに陽気におなりよ、意気地なし、陰気はけがれだと神主様も言ったじゃないか、お天道様の御陽光が消えると、けがれが起ると神主様がそうおっしゃったよ、ホントにお前はけがれだよ」
「だって、お内儀さん……」
恨めしそうに後ろを向きながら、浅吉がまたよろよろとよろけて踏みとどまると、
「お前がいると陰気くさくっていけないって、体《てい》よく追っ払われたんじゃないか、外聞が悪い」
といって後家さんが三たびこづくと、浅吉がまたよろけました。
「意気
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