しょうみょうひでん》を伺いたいものと思うていました」
「残念なこっちゃ」
 その話しぶりは、おのずから型に入っているが、それはこの連中だけで特にこしらえた型らしい。そういう型をこしらえたのは、つまり、おのおのの生れ国のなまり[#「なまり」に傍点]をゴマかすためだと、七兵衛が早くもかんづきました。
 しかのみならず、この連中、よく見れば見るほど生え抜きの神楽師ではない。神楽師でないと思って見直すと、町人にも、百姓にも、そのほかの遊芸人にも見えない。どうしてもさむらい[#「さむらい」に傍点]である。さむらい[#「さむらい」に傍点]だなと思って見ると、面《めん》ずれ[#「ずれ」に傍点]もあれば、竹刀《しない》ダコ[#「ダコ」に傍点]も見えるというわけで、七兵衛は、とうとうこの連中を、上方から神楽師に仮装して、江戸へ乗込むものだと鑑定をしてしまいました。
 そうしてみると、七兵衛のように、浪人たちの表裏をくぐって来た人間には、何の目的で、西から来て東へ下るのだか、おおよその見当をつけるに骨は折れません。
 そこで、ひとつ探りを入れてみる気になりました。
「あなた方は、お江戸は、ドチラまでおいで
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