した。
「米友さん、これはわたしのほかには誰も知っている人はないのだから、心配しないように。そうしてその三人の中で、いちばん若い方に、これを差上げていただきたいの」
「何だ、それは」
「お薬」
「薬がどうしたんだ」
「どうか、これをお前さんの手から、その若いお方に差上げて下さい、頼みます」
「う――む」
と言った米友は、腕を拱《こまぬ》いて考え込んでしまいました。
「それからね、米友さん、いつでもいいからそのお方に、わたしを一度会わせて下さいな、そっと、誰にも知れないように、わたしのところへ言伝《ことづて》をして下さいな」
「う――む」
「後生《ごしょう》だから頼みますよ、その代り、わたしはまたお前さんの頼みなら何でもして上げますから」
「う――む」
「米友さん、お前さんは、うんうんと言っているけれど、承知してくれたのかえ、承知してくれないのかえ」
「う――む」
「後生だから」
「お嬢さん、俺らはほんとに知らねえんだ、このお屋敷に、どんなお客様が来ているか知らねえのだけれど……お前さんにそう言われてみると、ちっとばかり心当りがねえでもねえんだよ。よし、頼まれてやろう」
「有難う、拝みま
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