て、やっぱり縁というものですね、せめてお目でも悪くなければお取持ちをして上げたい」
「お目が悪いからかえって縁がよいのでしょう、満足なお武家さんがどうしてこんな山家《やまが》へ入夫に来るものですか」
「それにわたしは、あのお武家はお目が悪いばかりではなく、何か悪いことをして来たお方ではないかと思いますよ」
「どうして」
「どうもなんだか気の置けるようで……もし人殺しなどをして来た人であったら」
「それはなんとも言えませぬ、もしそうであったからとて、お徳さんが承知であれば仕方がないではないか」
「でも、もし悪いことをして来た人で、お役人に尋ね出されるようなことになると、お徳さんや蔵太郎さんにまで、縄目《なわめ》がかかるようなことになりはしないか知ら」
「その時は、お徳さんばかりではない、あのとき峠を通ったものはみんな同罪、お前とわたしも逃れることはできませんね」
「どうなるものですか、やくざ男に欺《だま》されるのは山の娘の名折れだけれど、世間に憚《はばか》る人を助けるのは山の娘の気負《きお》いだとさ。なんにしてもお徳さんの心の中を聞いてみて、それからのことにしましょうよ」
「それがようご
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