イツ・ファシズムの経済政策」、エー・ヘルンレ「ドイツ・ファシズムの農業政策」(之は一九三四年のもの)からなり、「ナチスの対中産階級政策」を付録としている。
ファシズムに関する重要な代表的著作の邦訳は之まで大体三つを数えることが出来るようである。第一はシュナイダー『ファシズム国家論』(中央公論社版・戸野原・佐々・訳)、第二はダット『ファシズム論』(叢文閣版・松原訳)、第三はピアトニツキー『ドイツ・ファシズム論』(叢文閣版・吉田訳)である。他に参考に値いするものとして、今中次麿著『独裁政治学叢書』全四冊をも数えることが公平だと思う。唯物論全書の『ファシズム論』(今中・具島・著)は、『図書評論』七月号(一九三六年)の筆者によると、あまり尊重されていないようであるが、決してそういうものではないと私は思う。なぜならファシズムのイデオロギー[#「イデオロギー」に傍点]の解説とファシズムの法制政治機構[#「法制政治機構」に傍点]の纏った解説としては、あれ程便利な本は手近かにはないだろうからだ。書物の価値は書き方の趣味や慣習だけに立って判断すべきものではなくて、役立つかどうかということからも、リアリ
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