、之に対抗するために、文化社会学とか知識社会学とかいう名の下に、「社会学的」なイデオロギー論を造り出した。
 今日、イデオロギー乃至イデオロギー論というテーマが流行っているのが、こうした客観的情勢から必然的に出て来たものであることは、誰でも知っている。――処で、この頃は、流行るものは何でも却って評判を悪くする傾きがある。というのは「批判者」達は、何でも盛んに行なわれているものに対して、単に盛んに行なわれているというだけで、批判[#「批判」に傍点]したくなる傾きがあるようである。そういう理由からかどうか知らないが、イデオロギーやイデオロギー論というテーマは、必要以上に、無理に批判されなければならないように仕向けられている。その癖そういう批判者は、マルクス主義的イデオロギー論をブルジョア社会学のイデオロギー論から擁護する必要がどこにあるかも知らなければ、ましてイデオロギーの歴史的社会的発展展開の姿を分析し得るのでもない。またイデオロギー理論の歴史的発達を跡づけるという仕事を実践しようとするのでもない。
 東北帝国大学の社会学教授新明正道氏は、同教室の陳紹馨・飛沢謙一・の両氏と共に、『イデオ
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