る。ミショオはここで左右両翼に対する可なり誠実な理解者であることを示している。そうでなければ、錯雑と交錯との綾を織りなしているフランスの思想対立をさばくことは出来ない。その手腕は鮮かだと云うことは出来ないが、その代り簡単に片づけたいという感は少しもない。そしてこのいい理解を通して、ミショオが略々左翼的な最も常識に富んだ進歩主義者であることを知ることが出来よう。「新古典主義、新スコラ主義、新ヒューマニズムの三者は、近代フランスに於て伝統主義者達と保守主義者達とが採用した三つの基本的な見地であるように見える。これらはいずれも興味ある見地ではあるが、しかし世界の進展を止め得るほど強力な見地でも、最も広い意味に於て社会的、道徳的、並びに科学的に世界の要求に答え得るほど普遍的な見地でもあり得ない。」そしてフランス文化の将来について云っている、「フランスに於ける政治的、社会的情熱の坩堝のなかに新しい活力が数多く醗酵しつつあるとともに、新しい徴候が続々と芽えつつある現在、我々は確信をもって未来を期待する」と。
 クロデル(第二章)、プルスト(第三章)、ジード(第四章)、デュアメル其の他(第五章)、ダ
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