いから、というだけでもない。宗教の真理(?)というものがあるなら、夫は文化や教養とは可なり無関係なものでなければなるまいし、世界宗教は原始的段階にあればある程、真理(?)だと考えられる。そして、にも拘らずこの「真理」・宗教的な真理内容・などというものは、実は元来成り立ちはし得なかったものである。
だがなぜそんなただの嘘が人々を惹きつけて来たか。今日世間でいう所謂インチキ宗教ならば、之を人間の科学的無知から説明することも出来よう。尤も実は必ずしも無知からばかり説明は出来ないので、私の知っている或る人が「生長の家」を信じるようになった過程は、もっと遙かに合理的(!)なのであった。と云うのは、その人は不治の病気だが貧困で医者にかかることが出来ない。それで医者にかかる代りに、その弁解として[#「弁解として」に傍点]、神様を信じることにしたのである。こういう弁解の道が発見されたので、その人は安心[#「安心」に傍点]をし、そして無駄な金を費わずに死ぬことが出来た。だから邪教への動機を一概に迷信によって説明することは決して適切ではないのだが、併し、世界的宗教の高遠な虚偽は、そういう弁解にも口実にも
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