封建制的日本ファシズムの思潮は、まず第一にアンチ・モダーニズムの形を取って現われていることを注意しよう。この趣味は無論一種の復古主義を採用するのであるが、夫は同時に往々にして日本流の封建家族制度に基くアンチ・フェミニズム、云わば薩摩隼人式アンチ・フェミニズムを産み出す。この二つはカフェーの存在にとっては大きな敵でなくてはならぬ。親爺達の大部分は決してまだカフェーとモダーン女給との味方ではないのである。処が更に、このアンチ・モダーニズムとアンチ・フェミニズムとは、近代純粋資本主義的な消費生活(夫が所謂モダーニズムだが)に対する反感から出発して、一方勤倹主義に行くと平行して、他方尚武主義に行くのである。即ちアンチ・モダーニズムとアンチ・フェミニズムという一双の趣味風俗が、こうやって、夫々、勤倹主義(!)と尚武主義(!)という一双のファシズム式道徳にまで高められるのである。カフェーに特有なこの享楽主義を唯物論(?)(牛飲馬食獣欲主義)の一種と見るならば、この道徳は更に哲学的基礎づけにまでさえ高められるだろう(尤も実はブルジョアやファッショ達の方が銭使いが荒くて芸者好きだということは世間では能
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