独特な資本制がその独特な軌道に乗り始め、行くべき処にまで行って了うと、支配者幹部の椅子は段々余地を持たなくなる。そしてこの軌道自身に限度があるのだから、椅子の余地は自発的にも益々狭められて行かねばならぬことになる。資本制的支配者幹部の候補生の筈であったこの学生なるものは、段々に幹部候補生の資格を実際には解除されざるを得なくなる。大学を出ても学士様でも、食えなくなって来たのである。尤もこの場合でも、学士様は食えなくても学士様はもはやすでに学生ではないのだし、そして食えなくなれば学生もしていられないわけだから、依然前に変らず学生は学生である限り立派に親の脛をかじって、食ってはいるのだが、併し幹部候補生としての学生の社会的使命はもはや成り立たなくなったのだから、当然学生に対する社会的待遇は悪化せざるを得ない。
学生は学生である限り立派に特権的に食っているにも拘らず、学生は一種の可能的な失業者と見做されることになり、云わば一種の余計者で邪魔者だとさえ考えられて来る。学校を減らし学生の数を制限しろと社会では提案し始める。――だがそれにも拘らずこの現象は半面に皮肉な関係を含んでいるのだ。というの
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