言って又道徳的な権利から言って、学生層は決して特権層とも比較的な特権層とも云う事は出来ぬ。寧ろプロレタリアになぞらえられる[#「なぞらえられる」に傍点]ような無産大衆の内での、或る特別な層だと云うべきなのである。だから学生を単なる中間層とか小市民であるとか、又そういう意味に於てインテリゲンチャであるとか云うのは、一応は本当ではあるにしても、それで以て学生という[#底本では「う」が脱落]カテゴリーを片づけ得たと思うなら大きな誤りだ。
 問題は学生生活の今日のような歪曲を如何にするかということだったが、今まで云って来たことで、この問題は結局、勤労大衆に属し又プロレタリアになぞらえられる[#「なぞらえられる」は底本では「なぞえられる」と誤記]ような学生、という或る特別な層に於ける生活の歪曲を何うするか、ということになった。夫は第一に[#「第一に」に傍点]勤労大衆層乃至プロレタリア層に準じて考察されるべき内容のものだ。そこでは単なる[#「単なる」に傍点]学生の問題も、単なる[#「単なる」に傍点]学生生活の問題も実はないのである。この点は「学生問題」を提出するに当って第一に大切な点だと思う。――
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