出している)。この際警察にとっての問題は実は学生の取締りではなく営業者に対する取締りなのだが、その際の相手としては学生が持って来いなのだ。それ程学生は抑圧し易い、抑圧すべきもの、と相場が決っているわけである。労働者・無産大衆を抑圧せねばならぬという本能が、同様に、学生・現代青年を何とか抑圧せねばならぬという渇望となる。
学生だけにカフェーやダンスホールを開放しおしむというのは、何も学生の学業や年齢のことを心配するためではなくて、偶々そこが学生の弱い点だからだ。学業が問題なら六大学野球リーグ戦の方が遙かに邪魔になるかも知れないし、年齢が性的な問題となるのなら、学生どころでなく、大都会に流れ込む身売娘の方がズット問題が切実な筈だ。男だけを性的に束縛して娘の方は性的に放任(?)しておいていいということはあるまい。それとも上層では淑女や令嬢を、無産大衆層では男を、という取り締り方針なのだろうか。
こういう風に見ると、現代の学生が労働者と殆んど全く同じように、弱い[#「弱い」に傍点]ものだということが判ると思うが、之は一般に、現代青年なるものが無産大衆と殆んど全く同じように、弱いものだという
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