かなことだ。関心の質的特色は教養のバロメーターとなるだろう。たとえ教養の実質そのものが何であるかはまだ判らぬとしても、このバロメーターは実際的な利用価値を有っているだろうと思う。
仮に今ここに、Aという男に取って関心の強い事柄で、他の男Bにとっては正直に云って一向関心の対象にならぬものがあるとする。而もこのAの方がBよりも知識も豊富で時代の動きも理解しているということを、このB自身が知っていたとする。その時にBなる男はこの事物に就いて、ごま化し笑いをするのが普通だ。この男はこの対象に就いて真面目[#「真面目」に傍点]になれない。処がAの方は本当に真面目なのだ。このBの方は関心を持たねばならぬらしいということに気づいているのだが、さて実際を云うと自分ではどこが面白いのか判らない。そこで彼は不真面目[#「不真面目」に傍点]という態度を最短距離にある行為として択ぶ。明らかに彼はここで教養の欠乏を表現している。――インテリマダムの前で社会の情勢でも論じて見給え、彼女は必ず気の利いたと思うような冗談口で、話をそらして了うだろう。話を茶化して構わない程度にインディフェレントなものだと考えているか
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