対象だと考えられるからである。云って見れば社会で培養したバチルスなのだ。こういう人工培養による細菌を処理することは全く容易なことだろう。警視庁はこの容易な点にだけ手を染めるのではないか、というのが世間の感じなのである。
つかまるものは尤もらしい小物ばかりで大物は結局物にならず又物にしないのだろう、というような懸念も、全くここから来る。尤も之は総監が極力国民に向って誓っている通り、決して当局の肚ではない。吾々はあくまで徹底的に暴力団をやっつけるという当局の声明を信じることが出来る。もしそうでなければ、今にアメリカのようにギャングが発達して組織を有つようにさえなるだろうからだ。処で併し、吾々が信用している範囲は、当局が徹底的に「暴力団」をやっつけるということであって、それ以上に及ぶものではないのであるが、というのは、多少とも暴力を常習又は渡世とする団体乃至個人を弾圧するということであって、或る団体が臨時に連続的に暴力化したり、ある個人が或る団体を背景として暴力を振ったりすることは、この「暴力団検挙」とはあまり関係のない問題なのである。即ちこの暴力団検挙は決して社会に於ける暴力行為の取締り
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