団乃至暴力団類似の常習者の検挙に着手し、すぐに二千五百名以上の検挙を見せている。一般国民は甚だしく之に感謝の意を表し、銘々夫々の立場から之を援助することを惜んでいない。都下の各新聞は検挙の模様を毎日克明に報道することによって、国民と検察当局とへ刺※[#「卓+戈」、213−上−7]を与えていることに興味を有っているように見える。この企ては必ずしも警視庁としては珍しくないのだが、今回のような大規模で組織的なのは多分今まで見られなかった処だろう。警視庁が自発的にやったことで、之ほど評判のよいものを之まで見たことがない。
 但し世間で一等心配になるのは、検挙されたり起訴されたりするだろうこれ等暴力団が後日釈放された暁に仇をしはしないか、ということだから、この検挙は半永久的に続くのでなければ何にもならぬ。今後の代々の総監の手腕を評価するバロメータが、暴力団検挙の成績如何にあることにでもなるのでなければ、暴力団は決して影をひそめるようにはなるまい。そうしない限りこの企ては決して成功しないだろう。
 だが一体、警視庁のこの企てのどの点がかくも世間を喜ばせているのか。それはこの種の犯罪が、一般の世間人
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