ヘ観念の先天性の主張に帰着している。イングランドのJ・ロック(ホッブズを経てベーコンの後裔でありヒューム、アダム・スミス等を経てミルの祖先に当る処のこのデモクラット)は之に反して、観念が凡て経験に由来するものであって、生具観念はあり得ないと主張する。大陸のライプニツはロックのこの人間悟性に関する経験論的エッセイを、一つ一つ先天主義=ラショナリズムの立場から反駁した。
 なお、デカルトとスピノザとは、夫々認識の方法と知性の改善とを問題とする。――そしてライプニツは、真理に就いて、永久真理と事実真理とを区別し、前者が数学的真理であるに反して、後者は物質的な、そして特に歴史的な真理だと考える。前者は必然に立脚する真理であり、後者を偶然に立脚する真理だという。(ポール・ロアイヤールの僧院の論理学なるものがあるが、この僧院に暮した一人であるパスカルは、幾何学的精神と繊細な精神とを区別した。夫と之との間には一脈共通なものが発見されるかも知れない。)そこからライプニツは、この事実真理を成立させるために、形式論理学に新しい法則をつけ加えた。充足理由の原理が夫である。ここにすでに従来の形式論理学に対する
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