(ポアンカレに従って)数学的連続を物理的連続から区別している。さて延長の、そして常識的なる、連続概念は、どのような性質を有つか。この時連続を無限[#「無限」に傍点]に関係づけて理解することが有効であるであろう。無限も亦数学的概念として成立し、そして数学的連続概念と結び付いている。吾々はかかる概念から独立に、そして特に延長の無限として之を理解することが必要である筈であった。而も同じく延長の無限又は有限であっても吾々の求めるものはかの数学的空間の夫、又は物理学の所謂宇宙の持つ夫であることは出来ない。それ故吾々の常識的無限概念は――リーマンの言葉を借りるならば、――却って「無限」ではなくして「無際限」でなければならないのである。そこでアリストテレスは、無限に就いて、そして夫と連続との関係に就いて、語っている。「無限はヒューレーとしての原因であり、そして無限の本性は欠如であり又その基体それ自身は知覚し得る連続である、ということは明らかである**」と。この言葉は恰も今の吾々の場合にとって非常に適切であるであろう。即ち無限とは延長的(空間的)原因であり――延長としてのプラトンのヒューレーを茲に憶い
前へ
次へ
全124ページ中79ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
戸坂 潤 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング