ネいわけにはいかないのは、自明なことである。だが問題の核心は、社会の歴史的発展の全体を、この生産力の客観的――物質的・自然的――成長と生産関係との矛盾から、説明[#「説明」に傍点]するということに存する。社会は木や石ではない、ただ夫を物質的なモメントから出発して説明しなければ、まとまりがつかないように出来ていると言うのである。
人間社会の歴史的発達は、云うまでもなく存在の自然史的[#「自然史的」に傍点]発達が高度に発達したものである。だから[#「だから」は底本では「だがら」]、人間史は、この意味に於ける自然史(博物学)的基礎[#「基礎」に傍点]を現に[#「現に」に傍点]有ち、又社会の歴史そのものは、自然史をその時間上の先行[#「先行」に傍点]条件とする。一般的にダーウィン主義と呼ばれて好い進化論[#「進化論」に傍点]は、この基礎とこの先史的時間点とに於て、史的唯物論[#「史的唯物論」に傍点]と交錯する。だが史的唯物論のプロパーな問題は、人間社会生活の原始的[#「原始的」に傍点]な諸条件とその発展との研究から初めて始まる。そこでは人類学的・考古学的・人種学的・土俗学的・な諸条件――それ
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